ピロリ菌について

2017年07月01日

 
 
 
 
 
今回のミニコラムでは、ピロリ菌について書いてみましょう。

当施設では、胃カメラ検査をほぼ毎日7~8件のペースで行っています。

胃ポリープや逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、そして胃がんが診断できます。中には、胃の中を覗いてみたら、胃の粘膜がかなりただれていて、まずピロリ菌がいるだろうと推定できる方が少なからずおります。

ご存知のように、ピロリ菌保有を放置しますと、潰瘍のみならず、のちのち胃がんにもなりやすくなりますので、菌の駆除を基本、お勧めしています。

しかしながら、画像所見はあくまでも状況証拠に過ぎませんので、正確な診断をして除菌をお勧めするためには確定証拠が必要です。その際、当施設では、少ない手間暇とコストの利点を考慮して、ピロリ菌IgG血清抗体価、血液検査をお勧めしています。
後日届いた検査結果がピロリ菌陽性であれば、当院では外来診療を行っておりませんため、除菌療法を依頼する胃腸科(消化器内科)宛てのお手紙を記載し健診結果票に添えお届けしています。

除菌の手順は、標準法で抗生物質2種類と胃酸分泌抑制剤を朝夕食後の一日2回、一週間の内服にて行います。殆どの方は経過順調に運ぶ除菌治療ですが、経過中に抗生物質の影響で偶に下痢をしたり、お腹がやんだりする方がおります。但し、強い副作用=高熱、強い腹痛、血便等、が出ない限りはなるべく、最後の7日目まで内服を続けることが大事なポイントです。
これは、ピロリ菌に抗生剤耐性を獲得させないためなのですが、発現した症状がもし強ければ、無理はせずに、まず内服を中止して病院で治療を受けるべきでしょう。

次に除菌療法の成功率は概ね7~8割前後ですので、治療後必ず成否判定を受けることがとても大事です。成功しなかった場合、二回目まで保険診療が可能です。尚。除菌成功率を少しでも向上させるために、除菌療法前には禁煙をすべきです。

最低限でも除菌中の1週間だけでも禁煙しておくべきと提唱されています。そして、除菌が成功した場合でも、胃がんになる確率は減少しても、ゼロには成り切りませんので次の2つの原則を順守することが求められています。

1)やはり、禁煙(受動喫煙も含めましょう)
2)塩分制限(食事の味付けは塩味を薄くしましょう。)

以上、類似するピロリ菌関連のホームページは他にも多数ありますので、この記事では大まかに要点のみを記載しましたが、皆様の健康管理、理解に役立てて頂ければ幸いと存じます。

栃原